里山日記


2004年11月21日
【竈のご飯】

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 土壁は思ったより早く乾燥する。先週の日曜もまた壁を塗って、貫の分までの厚さになった。もう少し土が残っているので、あとは少しやわらかめにして、平らに仕上げながら塗っていこうと思う。
 ここまで来ると、もう待ってはいられない。ご飯を炊くしかない。 
 燃料は小屋を建てたときの木屑・杉の葉・杉の皮、0円だ米は新米“はえぬき”だ。そして、竈に火を入れる、緊張の瞬間。
 「はじめチョロチョロ、中パッパ、噴きはじめたら火をひいて、赤子泣くとも蓋とるな」、よく聞くフレーズだが、どのあたりがチョロチョロなのか、どのぐらいがパッパなのかよくわからない。それなのに、友人に声をかけて招待するこの無謀さ。まぁ、何とかなるだろう。
 この杉の葉はなかなかいい。燃えればすぐ強まるし、すぐ燃え尽きるので強すぎてもすぐ弱めることができる。煙の香りもとてもいい。タイマーで計りながら、少しずつ火を強めていった。
 蓋の周りが噴きはじめてきた。ちょうど15分、んッ、火を弱めていいのかな?、半信半疑ながらとリあえず火を弱める。
 火を入れてからちょうど30分、蓋を取ってみた。おぉー、いい感じ、ご飯のいい香りがしてくる。大成功だ。ご飯はさっそくあけておにぎりになる。
そして調子にのって炊いた二回目、なぜか15分になっても噴いてこない。おかしいなぁと思いながら30分経過。大失敗、全体が焦げ付いている。んーーッ、なぜだ。たぶん始めっから竈が温まっていたし、火が強すぎたのだろう。 幸いなかは大丈夫で、少しおこげはあるもののちゃんと炊き上がっている。釜についたおこげは、水を入れて火にかけながら、棒にタオルをまいてこする。なんとか綺麗にとれた。
 そしてリベンジ、三回目。落ち着いて火を見ながら調整する余裕ができた。これも30分、ばっちり炊き上がった。今まで(といっても三回目)最高の出来だ。
 友人Sの手作り餃子も竈で焼き上げる。なんと、15人ほどで3升を完食した
 今日来てくれたMさんが住んでいる近くに、茅があるという。今度、刈に行くことにする。
 何とか来年には茅葺も完成できるだろうか。

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