人々が暮らす里と近くの山林、ほんの30数年前までは生活の上で密接につながっていました。焚き木を取ったり茅を刈ったり山は生活を支えてくれました。高度経済成長以降人は山に入らなくなり、自ら植林した木の手入れさえしなくなりました。しかし山は必死に生きているのです。
恥ずかしながら家の山もそんな状態でした。砂利道の林道から車を降りて、人の家の畑をとおって沢を渡ってさらに藪を分けてはいる山は、たとえ木を伐ったとしても出すことも出来ない場所でした。ほうっておかれたのも道理か、とも思われました。前は茅を刈っていたと言うその山は、茅葺屋根が姿を消すのにあわせて杉が植えられました。
小学低学年のころ父、母、姉と一緒に山に入って“なめこ汁”をつくって食べたことの記憶がかすかにあります。そのとき父は蜂に刺されて、顔が腫れたことも覚えています。そんな事もあって山から足が遠のいたのでしょうか。今は亡き祖父は時々きのこを採りに山に行っていたようでしたが、その後山はどうなっていたのでしょうか。
【そんな山に30数年ぶりに入ってみることにしました】 里山日記
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