里山日記


2004年9月12日
【秋晴れの午後】

この形の文字をクリックすると写真が見れます。

 今年になってから土日に仕事が入ることが多く、なかなか山にいけなかった。昨日も午前にひとつ午後にひとつ、今日も午前にひとつ打合せがあった。それにしてもこの絵に描いたような秋晴れの空、逃がす手はないと思って午後から買い物に行くという妻にちょっとだけ気を使いながら山に行くことにした。
 あたりではもう稲刈りが始まっていた。おばちゃんの畑の向こうにある田んぼも、すっかり黄金色だ。山の緑も濃く感じる。前は目に付いたナラ枯れの茶色い部分も、もう見えなくなっている。自然の力はすごいなぁ、と思う。 最近あちらこちらで熊が出る話を聞くので、まさかとは思いながら熊除けの鈴を腰につけてみた。
 山でチェンソウを使うのは久しぶりだ。根元から曲がっている木を横に倒してみる。普通に倒せば写真の右側に倒すほうが自然なのだが、そっちが込み合って掛かり木になりそうだったので、受け口を作って写真手前側に倒した。うまくいった。これが何ともうれしく、充足感がある。
 作業を始めると意外と暑く、すぐに息が上がってきた。久しぶりなので無理をせずに、少し休むことにした。あたりを見回すとけっこう面白い。
ツルの中でも木に巻きつかないで登っていくやつをよく見てみると、茎からカエルの足のような吸盤みたいなものが出ていて、木にしっかり止まっている。初めて気がついた。
 キノコもいろいろある。去年Sさんから聞いた杉エダタケらしきものがあった。そォーッと掘ってみると、まさしく倒れた杉の枝から出ていた。倒れた杉から直接出ている似たようなキノコがある。はたしてこれも杉エダタケなのだろうか?Sさぁーん、と呼んでみる。
 倒れた木から杉の実生らしきものが出ていた。とりあえず近くに目印をつけて、後から来てもわかるようにしておいた。
 山にはキノコや実生ばかりがあるわけではない。丸まったこんなものや、かなり大き目のヌルッとしたこんなものがいたりする。まだ小動物には出会っていないが、ハエや蚊・蜂も多い。でも熊にだけは会いたくないものだ。

里山日記 ひとつ前へ
2004年8月8日
次へ
2004年10月7日