校長 海藤 三重子

             

保護者や地区の皆さん、先日は、そば粉をたくさん買っていただきありがとうございました。でも、そば粉が足りなくなり、大変申し訳ありませんでした。

3年生は、そば粉の販売を通して、多くのことを学ぶことができました。これも、学年PTAの方や地域の皆さん方のお陰です。この学びをこれからの学習に生かしていきます。

 ところで、私ごとですが、先日、3年生から買ったそば粉で「かいもず」を作ってみました。大石田町のそば祭りで覚えてきた「そばがき」づくりを、思い出しながらやりました。今までより、ねばりとふんわり感があり、いい塩梅にできました。3年生が収穫したそば粉で作ったのですから、やっぱり格別のおいしさです。

 本校では、そばだけでなくいろいろな物を栽培してきました。学校前の畑では、ミニトマト、ポップコーン、きゅうり、なす、さつまいも、じゃがいも、バナピーなど、そして、親水公園の田では、もち米です。夏から次々とし収穫することができました。

 子供たちは、自分たちの手で、種蒔きや苗を植え、観察し、草むしりをして育ててきました。夏休み中、水泳後にたくさんのトマト・きゅうりを食べることができました。野菜はあまり好きでないのに、きゅうりに手を伸ばしていた子供もいました。低学年の担任は、「野菜の苦手な子供の中に、自分たちで野菜を作るようになってから、少し食べるようになった子がいる。」と言っていました。また、どの学年も、収穫した材料を使って、調理実習をしていました。形は不ぞろいでも、ネズミに食われていても、新鮮な野菜、旬の野菜、自分たちで育てた野菜は、おいしいのです。他学年におすそ分けしながら、収穫を喜び、食の楽しさを味わっていました。

 また、文化祭の時には、餅つきをし、来校された大勢の方々と収穫を祝うことができました。納豆餅ときなこ餅、まさに郷土食・伝統食です。先日は、3年生が親子でそば打ちをし、新そばを味わうことができました。

 今の時代は、店に行けば、好きな物を季節に関係なく、手を汚さずに、形のよいものを簡単に手に入れることができます。だからこそ、「食」の基礎・基本を小学校のうちから体験させなければならないのだと思っています。「土に植えて、育てて、収穫して、ご馳走になる」という一連の長い作業過程をこれからも大事にしていきたいと考えています。