ネタ切れするまで続く
木曜日は木の話
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2009年1月

その262  灰          1月22日

臼を使って火鉢を作った話をしました。2つ作ったのですが、事務所で使っているほうの火鉢が、何となく火の回りがよくない感じがしていました。家のほうはまったく問題ありません。違いと言えば、事務所のほうが大きくて、その分灰も不足気味で、縁よりも10cmほど下がっています。そのためかなぁ、とも思っていました。
でも、使っていると灰の感じが全然違います。中に入れた灰は薪ストーブから出た灰で、それを網で通して使っています。で、事務所のものと家のものでは、もらってきたところが違います。火箸で灰をかき混ぜると、家のほうはフワフワ軽い感触で、いかにも空気を含んでいる感じがします。事務所のほうはずっしり重い感触で、灰の粒が大きいと言うか、密度が濃いと言うか、硬くて重い感じです。
ストーブの違いなのか、薪の燃やし方の違いなのか、燃やした木の材質の違いなのか定かではないですが、どちらもそれなりに高級な薪ストーブです。気をつけて比べてみると、こんなに違うのか?と思うほど違いが分かります。事務所の灰は、火箸でかき混ぜて空気を含ませても、いつの間にか締まっていて、固まるわけではないですが硬くなった感じがします。そうすると、灰の中に空気がまわらなくて、炭に火が回りにくいのかもしれません。(勝手な推測ですが・・・、)
使っている炭は同じなので、やはり灰の違いという事なのでしょうか。同じく薪ストーブから出た灰でも、色々あるんですねぇ。



その261  オール電化          1月15日

ここ2.3年、住宅の計画を始めると、必ずといっていいほど「オール電化」の話が出ます。テレビなどのCM効果が、如実に現れているといったところでしょうか。施主から話が出ない場合でも、私のほうからオール電化を含めて一通りの話をします。
CMから受ける印象のとおりに、初めからオール電化が良いものと思って計画に入る人もいますが、多くの人は何が良いか迷っています。給湯は灯油(ガス)ボイラーか?電気温水器(最近はエコキュート)がいいか。暖房は蓄熱暖房(電気)がいいか、灯油の温水循環式(ホッ○マンなど)がいいか?
蓄熱暖房は、基本は全室・全館暖房、一日中です。気密や断熱もそれなりにしないと、ランニングコストがかかりすぎるか、暖かくならないという事になります。温水循環式のものは、室内機が2.3機+ボイラーが1セットです。各室に配置すると、2セットは必要です。
蓄熱暖房は日中に留守になる家でも、ずっと暖かいままでいるわけです。温水循環式の場合は、ボイラーごとに稼動できて、室内機ごとに運転できます。日中留守の家の場合、帰宅してからスイッチを入れると、温水が温まるまでの時間がかかったりして、温まるまである程度の時間がかかります。
蓄熱暖房の室内機は、重くて簡単には動かせません。設置したら、夏冬そのままという状態です。温水循環式は、室内機を外して片付けることができます。
給湯の場合は、電気温水器の容量をきちんと見極めれば、それほど違いはないと思います。浴室では、電気温水器の場合は追炊きは普通はしません。貯湯タンクの熱を利用して浴槽のお湯を温める追炊き機能もありますが、熱いお湯を足したほうが、簡単だと思います。
当初にかかる設備費は、今のところ電気の方が少しかかると思いますが、その使い方やランニングコストも含めて、よぉく考えないといけませんね。今打合せをしているお客さんも、暖房を電気の蓄熱にするか灯油の温水循環式にするかで検討中です。もう少し時間があるので、プランと一緒に悩みが続きます。



その260  家の火鉢          1月8日

以前、事務所の火鉢を新調した話をしました。家にあった臼を使いましたが、家にはもう一つ少し小ぶりな臼がありました。これは私にも記憶がありません。粉を挽いていたというその臼は、いつからか蔵にずっと眠っていたのでしょう。父にその存在を聞いた私はそれを引っ張り出して、事務所に置いたものと一緒にステンレスのボウルを入れて、火鉢にして家においていました。
これも待ちに待って11月の連休のときに、火鉢に初の火入れをしようと火熾しの準備です。熾すときは火熾しに白炭の消炭を入れて、ガスコンロにかけます。5分ぐらいで少し炭が赤くなってきたら、火鉢に入れます。後は火の付きやすい黒炭をその上に、できれば縦に置きます。そうしてしばらくすると、全体に火が回ってきます。
その何日か前に、家のガスコンロが具合が悪くて取り替えたようなことは知っていました。で、火熾しをそのコンロにかけようとすると、何となくいやな予感。そのコンロは今までのものと違って、自動での火力調整が全部の口についていて、???でした。
案の定、火熾しをかけたガスコンロの火は、10秒もすると弱火になってしまいます。これだから自動は嫌いです。自動とは、人の思い通りに動くものではなくて、機械が自分勝手に動くと心得るべきですね。なんとしても、ガスの火は言う事を聞いてくれません。
仕方がないので、少しだけ赤くなった炭を火熾しごと外に持っていって、ウチワで扇ぐことこれまた5分ほど。ウチワの風は優秀です。ホタルのお尻のようになった炭の端っこのわずかの火が、徐々に大きくなっていきます。少し腕が疲れてくる頃に、ようやく炭火も熾きてきました。
その後も何度か、同じ方法で火を起こしました。ついでに、お正月の雑煮のお餅は炭火で炙りました