ネタ切れするまで続く
木曜日は木の話
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2008年7月

その243  木造住宅の耐震          7月31日

たぶん阪神大震災の後頃からだと思うのですが、住宅の耐震について話になったり、相談されたりすることが増えてきました。最近になって、東北地方で2回の地震が起きていますし、「耐震偽装」なんていう事件が起きたりするもので、やはり関心が高くなっているようです。
建物の構造の基準は、今までに何回も改正されているので、古い基準で建てられている場合は、現在の基準に合わないわけです。そういった状態を、既存不適格といいます。建てた時点では基準にあっていても、その後の改正によって基準に合わなくなったものという意味です。
現在の基準は平成12年以降に施行になっているので、それ以前の建物は、「既存不適格」という扱いになるわけです。その中でも、昭和56年に施行になった基準が、今行なわれているの耐力壁の算定の基礎になっています。なので、それ以降の建物であれば、今の基準に近いものになっています。
この基準で建物の形が単純で、壁の配置のバランスがよい場合は、ある程度安心できると考えられます。もちろんそれ以前の建物でも、ちゃんと建てられているものも多いので、昭和56年以前の建物=弱いという訳ではありません。
鶴岡市でも木造住宅の耐震診断業務を、費用を補助しながら行なっています。対象となる住宅は、この昭和56年の基準が施行になる前の建物という事になっています。個々の住宅の耐震を考えていく上での、一つの指針になるものなので、一考の価値はあると思います。



その242  クルミ          7月24日
 
私の家の裏は畑を一つはさんで、すぐに赤川の土手です。小学生の頃は赤川で、カジカを捕ったりしながら遊んだ覚えがあります。でも、高学年の頃には赤川で遊んではいけないという決まり(たぶん校則)ができて、それ以降はあまり川のほうには行かなくなりました。
その頃の河川敷は一面がススキの原で、秋になると背丈よりも高くなって周りが見えなくなるほどでした。その河川敷の様子が、今はかなり変わっています。中に入ったことはありませんが、土手から見るとまるでジャングルです。土手の高さよりも橋の高さよりも高い木が、みっしりと生えていて、草やツルも伸び放題です。
その木を見てみると、多くはクルミです。今ごろになると、実がついているのがよく見えます。私はとった事はありませんが、秋にはそのクルミをとっていく人もいるようです。このクルミはどこから来たかといえば、もちろん山から流れてきたわけです。家の山にもありますが、この辺の山にはクルミが自生しています。日本に昔からある「オニグルミ」です。その実が流れてきて芽が出て、河川敷を覆い尽くすほどに育ってしまったのでしょう。
昔はたぶん茅を刈っていたのでしょうが、今はそんなことはしません。それに水量の管理もきっちりされていて、木が大きくなる前に流されてしまうこともなく、いつの間にか大きくなってしまいました。聞いてみると、勝手に伐ってはいけないとの事ですが、実際には河川敷にあったら邪魔だと思いますよね。
昔は家でもクルミを煎って、硬い殻を割って、中身を串でほじくりだしていましたが、今はそんな面倒なことはしなくなりました。でも、せっかくなので、今年の秋はクルミ拾いに挑戦しようと思っています。収穫は9〜10月ごろ、今から楽しみです。



その241  梅          7月17日
 
毎日、暑い日が続いています。寒いのはそれほど苦にならないのですが、この蒸し暑さはとても苦手な冬2月生まれです。当然のように、今の時期は毎年夏バテ気味です。8月になってしまうと体も慣れてだいぶ回復してくるのですが、今が一番いやな時期ですね。
それでも、食欲が落ちると言うことはほとんどなくて、いつもと同じようにご飯を食べます。昼はいつも事務所でお弁当ですが、ご飯には必ず梅干を入れてきます。その梅干は、家の梅の木の実を使って母がつくったものです。今年はその梅の実がよく育ったようで、この間母がそのことを話していました。今年もこれから梅干づくりが始まります。
梅干は、クエン酸やミネラルが豊富に含まれている、強アルカリ食品です。肉などの酸性食品で酸性になっている体を、弱アルカリ性に保ってくれる健康食品です。また、体が疲れたときに増えてくる乳酸を、消してくれる働きもあったりします。塩分のとり過ぎはよくないかもしれませんが、汗をかくこの時期は体の塩分も不足しがち、夏バテの体には特にいいようです。私はあまり気にせずに食べています。
先日収穫した梅の実のなかで、色づいて少し柔らかくなったものがあったようで、それで梅ジャムを作ったとの事。今朝、それがテーブルの上に出ていました。お米好きな私はめったにパンを食べないのですが、ご飯に梅ジャムはどうかな?という事で、久しぶりに食パンを食べました。もちろん梅ジャムを塗ってです。
かなり砂糖が入っているようで甘味もありましたが、梅の酸味はそのままで夏にぴったりと言った感じで、市販のジャムとはまったく違いました。「これだったらパンもいいかも」などと考えながらも、なぜかパンを食べても私のお腹はおさまらないので、普通にご飯も食べました。



その240  気になっている事          7月3日
 
先週、ホタルを見たと言う話をしました。今はホタルを見ると言っても、1匹か2匹、チラチラと飛んでいる程度です。私が子供の頃は、夏の夕方外に出るとあたり前のようにホタルが飛んでいて、手でも捕まえることができました。ビニル袋に穴を明けて、袋が萎まないようにアスパラの葉っぱを入れて、捕ったホタルを入れて遊んだものでした。それから比べると、ずいぶん少なくなったものです。
木とはまったく関係ないのですが(環境と言う面では少しはあるかも)、今年とても気になっていることが一つあります。それは、田んぼのカエルです。カエルは餌になる虫を求めて、夜に明かりがついて虫が集まっているところにやってきます。事務所の入口や窓にも、その虫を求めて毎年カエルがやってきます。数を数えたことはありませんが、1匹や2匹ではではなく、見える範囲でも十数匹ぐらいでしょうか。
そのカエルは明るくなっても帰らずに、そのままサッシの枠の上やレールのすき間に残っています。そして、サッシを開けたり閉めたりする時に、挟まったり振り落とされたりして、毎年邪魔者になっていました。カエルは、虫の食べ放題でおなかも膨れて、フンもたっぷり落としていきます。ところが、今年はそのカエルが1匹も見えません。今まで、こんな事はなかったと思います。
田植えが終わった5月の中ごろから、夜になるとカエルの合唱が始まります。今年も確かに始まりました。でも、今思うと何となくいつもより元気がなかったような気がします。夜になると、今でもカエルが鳴いていますが、やはりいつもより静かなのかもしれません。
なんて事を思っていたら、インターネットのページで「国際カエル年」と言う文字を見つけました。見てみると、カエルやイモリ・サンショウウオと言った両生類が、約6000種あるうちの1/3が絶滅の危機に瀕しているとの事。原因は明らかではないものの、生息地の消失や環境の変化、ツボカビ病の感染ではないかとの事です。また、この辺では農薬などの影響もあるかもしれません。S日報のコラムに、5月21日から6月22日までの雨量が、平年の3/1以下だと載っていました。そんなことも関係あるのでしょうか。
毎年、あれほど邪魔に思っていたカエルですが、1匹も来ないというのはどうも変ですよね。このカエルが、ホタルのように少なくなってしまうなんて事がないように、「国際カエル年」の事をもう少し調べてみようと思っています。