ネタ切れするまで続く
木曜日は木の話
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2007年5月

その188  山菜採り          5月31日
 
この間の日曜日に大工のNさんに連れて行ってもらって、生まれて初めての山菜採りをしてきました。朝6時に事務所を出発、あいにくの雨でした。
ホントはワラビ採りの予定だったのですが、渡らなければならない川が雨で水かさが増して、目的の方に行くことができませんでした。でもその代わりに、アイコ(=エダケ)・シドケ・ウド・コゴミ・タラの芽なんかを採ることができました。中でもアイコは一番多く採れて、たくさん塩でとっておきました。
アイコは山菜としてはくせがないほうだろうと思います。おひたしでも煮物でも、天ぷらにしても美味しかったです。今までも食べたことがあるはずなのですが、名前も味も姿も全然覚えていませんでした。
シドケは結構くせがありました。おひたしにするととても美味しかったです。それと、茹でたものを孟宗汁に入れて食べたら、これもいけました。
ウドは畑でも採れたりしますが、やはり山から採ってきた物は味が濃いような気がしました。ニシンと一緒に煮たり、味噌汁にしたりします。生のままで薄く切って、味噌マヨネーズで食べても美味しかったです。
コゴミもおひたしにして食べました。赤川の土手あたりでも採れるので家の食卓にもよく上りますが、味が全然違うと言っていいほど山から採ってきた物は美味しかったです。種類の違いもあるのかもしれません。
今年は家の山でもタラの芽やコシアブラが採れたし、Nさんのおかげで山菜採りもできました。どう見ても便利で効率の良い行動ではないのですが、何だかとっても幸せな気分になった5月でした。楽なことと楽しいことは違うんだなぁと、実感しました。



その187  タラの木V          5月24日
 
家の山に去年から現れたタラの木ですが、山には似たような感じで伸びてきている芽が他にも何種類かあるようです。葉っぱの形から推測するとクルミやホオノキかな、と思っているところです。成長につれて分かってくるでしょう。
クルミはクルミの木、ではホオノキは?・・・同じ言い方をするとホオノキの木になります。タラの木もホントはタラノキの木です。ちょっとおもしろいですね。
そうすると、その芽は“タラノキの芽”と言うのが正しくなるわけです。トチの実が採れるトチの木も和名自体がトチノキですから“トチノキの実”と言うわけです。
木の名前で○○ノキと言う形で、名前自体に・・ノキと付いているものがもっとあります。
すぐに浮かんでくる名前では馴染みの深いタブノキ、それにクスノキ、エノキなどもあります。ヒノキは“火の木”から名前が付いたと言う説もあるようです。シナ合板でよく知られるシナノキもそうです。
他にも調べてみるとたくさんあります。意外なところでは柿の木は名前がカキノキです。リンゴやナシはそのままリンゴやナシなのに、なぜか柿だけカキノキです。名前をつけるときに呼びやすいようにつけたのか、それとも気まぐれなのか、あるいは何かしらちゃんとした理由があるのでしょうか。
それでは、サカキやアオキはどうなんだ?などと考えるとややこしくなるのでやめましょう。
家の山には長さが15cmほどもある豆の殻のようなものが付いている木があります。マメの木と呼んでいるのですが、マメの木という木は調べてみましたが無いようです。でも、確かにその形はマメそのもので、枝豆をそのまま大きくしたような形(http://www.dewa.or.jp/~kon-t/sa07/sa070430-01.JPG)です。ジャックとマメの木というお話があるので、私はてっきりマメの木という木があるものだと思っていました。どなたか知っている方がいたら教えてください。
 


その186  タラの木U          5月17日
 
今年初収穫したタラの芽はなんと一個だけ、他はカモシカに新芽を食われてしまって駄目でした。タラの木は意外と弱いらしく無理に2番芽や3番芽をつむと枯れてしまうらしいので、もっと成長するまで待つことにしました。でも、その代わりにコシアブラとハリギリが収穫できました。こちらの木もまだ小さいので少し遠慮しながらの収穫ですが、全部で40個ほど採れたでしょうか。やはり、何といっても天ぷらが一番です。
タラの芽は開き始めた芽の茎の部分が少し太めですが、コシアブラとハリギリはそれに比べてかなり細めです。なので、見た目ではっきりと区別できます。コシアブラとハリギリは茎の伸び方は似ていますが、茎の色が違うのとハリギリの葉っぱはモミジ型でこれもちゃんと区別できます。家の山にはコシアブラが一番多いようです。
コシアブラはあまり癖のないタラの芽よりもアクが強くて、ほのかな苦味と旨みが何とも言えません。ハリギリはそれよりさらにアクが強く、これは癖になる味です。
この三つは同じウコギ科の木で、いとこ同士のような関係とでも言いましょうか。ウコギと言うと生垣などにも使われているようで、葉っぱはやはり食用になります。米沢では上杉鷹山公が飢饉の時の食用にもなるという事で推奨して、多く植えられているという事です。(気をつけてみたことはありません)
タラの木は伸びても4〜5m程度のようですが、コシアブラとハリギリはもっと大木になって、10〜20m以上にもなるようです。ハリギリは特に大きくる木で、建材(特に化粧合板)でも使われるセンの木の事です。私も今回はじめて知りました。



その185  タラの木          5月10日
 
誰もが知っている山菜の王様“タラの芽”は、言わずと知れたタラの木の芽です。その辺の野山に普通にあって、よく食べられています。が、私の家の山には、それっぽいものは全然見えませんでした。「この山には元々タラの木は無いんだなぁ。」と思っていました。が、どうもそうではなかったようです。
去年の春に山に行って見つけたのが、割り箸ぐらいの太さで丈が40〜50cmほどのようやく伸びてきた何かの木、その木にはバラのようなトゲがポツポツと出ていました。もしやと思ってよくみてみると、何となく先っぽの芽がタラの芽に見えてきました。廻りを見渡すと、あちこちに似たような木が伸びてきていました。トゲのないものも多くありました。
杉が密植状態でその下も笹や雑木の藪、草も生えないその山は、タラの木が育つ環境ではなかったのでしょう。山に行くようになって5年目の去年、杉の木を間伐して藪を払って地面にも光が届くようになって、ようやくタラの木が芽吹いてきたもののようです。
去年はあまりにも小さくて採らずにそのままにしておいたのですが、今年は少しは取れるだろうと思って期待していました。4月の初めに様子を見に山に行ったときは、なんとタラの木の新芽の部分がカモシカに食われて殆ど全滅状態(といってもまだ量は少ないのですが)でした。
ちょっとがっかりしていたところでしたが連休になって山に行ってみると、タラの木以外の芽はずいぶん大きくなっていました。どうやらカモシカはタラの木の芽だけを食べて、他の芽は食べていかなかったようです。芽吹く時期の違いなのでしょうか。
その芽は、コシアブラとハリギリでした。どちらも食べることができるもので、産直のお店などでも売っていることがあるようです。
連休中に2度ほど採ってきて天ぷらにして食べました。タラの芽よりもアクが強くて、その香りと旨みが何ともいえない逸品でした。来年はもっと大きくなっていっぱい採れるようになれば良いなぁと、期待しているところです。