ネタ切れするまで続く
木曜日は木の話
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2006年7月

その150  上棟式          7月27日
 
昨日は上棟式がありました。ほとんど毎日雨が降ってまだ梅雨が明けない中で、昨日は雨も降らずにそれほど暑くもなく、ちょうどいい上棟式日和でした。
上棟式は、その名のとおり棟木が上がった状態まで工事が進んだときに行ないます。本来は施主が棟木の打ち納めをするという意味合いがあるようですが、この辺では大工さん(棟梁)が打ち納めをします。そして、お餅や5円玉を播くというのが一般的なスタイルでしょうか。中には、棟梁が屋根の上で祝詞をあげるというのも見たことがあります。この日は棟梁が神職です。
以前は、上棟式というと親戚や近所の人が手伝いに来て屋根の下地板を張る作業などをしていましたから、棟木の打ち納めも建て主ができたのでしょう。
その後に、その場で直会といいたいところですが、今は車社会ですから上棟式の場で直会というのはほとんどなくなりましたね。私が事務所を開いてから14年、その間に現場で上棟式の直会をしたのは4.5回はあったでしょうか。
上棟式自体も、最近ではしない場合も多くなってきました。以前だとほぼ100%の家でやっていたと思いますが、今は私が手がける新築の工事の中の7〜8割といったところでしょうか。市内の場合は、もっと少ない割合になります。
家を建てるときに行なうもう一つの神事といえば、地鎮祭があります。地鎮祭もしない場合が出てきています。また、地鎮祭はしても上棟式はしない、という場合もあります。
私は家は建てていませんが、事務所を建てたときは地鎮祭も上棟式もやりました。冬の工事でどっちも天気の悪い日でしたが、何事もなく建物は完成しました。そして、仕事のほうも何とかなっているので、ありがたいものです。



その149  火U          7月20日
 
住宅で火を使うといえば、調理と暖房です。でも、今ではどちらも電気を使うと火を見ることなく熱を得ることができます。それでも、暖房では火が見えるのと見えないのでは、気分的に温かみが違うような感じがしますよね。(私も年でしょうか)でも、「水遊び」とは違った意味合いの「火遊び」なんて言葉があるように、火には人をひきつける大きな魅力があるように思います。
また昔話になりますが、私が今住んでいる家が建て替えられる40年近く前、その古い家の茶の間には囲炉裏がありましたし、台所にはカマドがありました。お風呂も木の桶で、下から火を焚いて沸かしていました。今使っているのはガスの炊飯器とガスコンロ、それに全自動のボイラーです。非常に便利なわけですね。今は、それ以上に便利な暮らしもあったりするわけです。
その便利なことはいいのですが、なんとなく生活感がないような、自分の生活の成り立ちが分からないような、???な気分です。などと、一番家にいる時間が少ない、家族の中で家事を一番やらない私が言える事ではないのですが、何でも便利で楽なものに頼ってしまうのも、ちょっと不安だというか、つまらないというか、やっぱり??と感じることがあります。
「自分の暮らしを自分でつくる」というのは、人間に限らずこの世に生きるものの常識です。その自分の暮らしを、人は自分の手から離してしまっているような気がします。
そのことが、人にとってどんな影響があるのか分かりませんが、家族がからむ殺人事件がテレビの中や遠く離れたところの話でなくなっている昨今、自分の暮らしをもっとちゃんと見ないといけないなぁと、特に自分に言い聞かせたくなる今日この頃です。
 


その148  火          7月13日
 
今日は7月13日、お盆です。家では8月ですが女房の実家は7月なので、お盆礼ということで行ってきます。仏様を拝むときには、ろうそくに火をつけてお線香にも火をつけます。仏壇にろうそくと線香は、お盆に限らず毎日という家も多いでしょうか。
毎日使う火といえば、調理用の火があります。その多くはガスだと思いますが、40−50年ほど前までは調理用の火といえば柴や薪が主流でした。今では考えられないようなことですが、そんなに古い話ではないですよね。私の家でも40年ほど前までは、薪でご飯を炊いていました。小学1年ぐらいでしたので、もちろんその記憶がのこっています。
調理の基本といえば、ご飯炊きですよね。毎日薪でご飯を炊く人はいないと思いますが、テレビで見た話ではガスコンロで土鍋を使ってご飯を炊く人はいるとのことです。
薪でもガスでも、ご飯を炊くのに必要なのはちょうど良い火加減ですよね。炊飯器であればその火加減を自動でしてくれて、ちょうど良く炊いてくれるわけですが、それを自分で調節するのは慣れないと(慣れても?)難しいことです。
その火加減の目安の一つが、沸騰するまでの時間です。沸騰させるのに4分かけた場合のご飯の中の糖分の量は100g中20mgだそうですが、10分ほどかけるとそれが38mgまで増えるそうです。ご飯に甘味が増すわけですね。沸騰するまでの時間が長すぎるとべちゃべちゃになるようですので、10〜15分がちょうどいいようです。その後15〜20分弱火にして炊き上がり、火を消してから10分ほど蒸らします。
普段は自動の炊飯器でご飯を炊いている方も、時間に余裕があるお休みのときにでも土鍋でご飯を炊いてみると、いつもとは一味違ったご飯が食べられるかもしれませんよ。



その147  網戸          7月6日
 
住宅の開口部には出入するための玄関などと、採光や換気のための窓があります。外部の建具には、ほとんどの場合に網戸がセットされます。実は私、昔からこの網戸があまり好きではありません。
つくりはキャシャで、いかにも弱々しいですよね。テラス戸の網戸などは大きくて、がたつき易く、なかなか建付けが良い状態を保っていてはくれません。開け閉めの時に外れそうになったり、風でずれたりというようなこともよくあるようです。
網戸がなぜあるかといえば、窓を開けて風を通す際に虫などが入ってこないように、ですよね。と言うことは、虫が入ってこなければ網戸はいらないのか?ですよね。
事務所の窓の網戸は、冬に外します。いつもなら4月後半頃には網戸をはめるのですが、今年はまだはめていません。もしかして、網戸をしなくてもそんなに虫が入ってこない?と思ったからです。今のところまだ羽根虫の大発生もなく、全然問題ないようです。
たぶん下水道が普及してきたからだと思いますが、ここ数年は夜寝ている間に蚊に刺されるということがないですよね。家では蚊取り線香をつけなくなってから、もう10年近くになると思います。ハエも以前よりはずぅーっと少なくなったように思います。
もっとも事務所の場合は、窓を開けているのは昼が主で、それもどうせ暑ければエアコンをつけないといけなくなるし、夜には網戸があっても窓を閉めていましたので、そんなに問題ないのかもしれないです。とは言っても、網戸よりもエアコンがもっと嫌いな私、今年は網戸だけでなくまだエアコンのコンセントも去年抜いたままです。
このまま網戸をしないで夏を越せたら、なぁんて考えは甘いのでしょうか。