平成14年度の校内研究概要


1、研究主題                                 

生き生きと学習する子供をめざして
〜国語科「話すこと・聞くこと」を中心に〜(2年次)


2、主題設定の理由

1.本校の教育目標から
どのような場面でも、どのような立場(将来にわたって)においても、主体的でたくましく生きていく力を身に付けた児童を育成したいと願っているものである。また、豊かに感じ、自分の考えをもって学習に取り組み、筋道を立てて考え、その考えや思いをさまざまな方法で表現するなどの過程を通して生き生きと学習していく児童の育成を目指すことが、目標の具現化になると考えて、この主題を設定した。
2.本校の児童の実態から

本校の児童は明るく素直であり、与えられた課題や活動には真面目に取り組む。昨年、一昨年度の研究では、主に「書く活動」を中心とした表現活動に取り組み、表現活動に対する関心意欲が高まってきている。また、学習の見通しを持って課題解決に取り組んだり、少しずつ自分の考えを発表したりするようになってきている。

しかし、少人数でしかも幼少期から同じような友達と過ごしているためか、語り合う必要がなく、人前や改まった場所では自分の考えを思うように話せない。また、発想や考えも、ある程度の幅に収まってしまう。一人一人が自分の考えをしっかり持ち、それを相手に伝え、練り合っていくことが不十分であるなどの課題が残されている。

そこで、一人一人が自分の考えを持ち、その考えを広げ、高めるものにするために、「話すこと・聞くこと」の能力を育て、同時に話し合うことの楽しさや他と積極的に関わろうとする態度を育てていきたいと考え、本主題を設定した。



3.めざす子供像

低学年 進んではっきり話す子供
耳を澄まして聞く子供
自分の考えを持ち、話題に沿って話し合う子供
中学年 話の中心が分かるように、考えて話す子供
話の中心をおさえ、友達のよさを認めながら聞く子供
自分と他との考えの違いや共通点を理解しながら話し合う子供
高学年 目的や場に応じた言葉で適切に話す子供
相手の考えや話の意図をつかみ、温かく受け止めて聞く子供
自分の考えを高めたり、自分の考えと協調を図ったりしながら
  話し合う子供

4.研究の仮説

仮説1 (単元の指導構成の工夫)
話す力・聞く力を伸ばすための単元指導構成を工夫すれば、意欲と見通しをもって学習に取り組むであろう。
仮説2 (相互交流の仕方)
相互交流の場の設定と方法を工夫すれば、伝え合う力が高まるであろう。
仮説3 (指導過程の工夫)
「話す」「聞く」ための手だてや支援を工夫し、良さや伸びを認める評価をすれば自信を持って学習に取り組むであろう。

5.研究の内容

(1) 単元構成と課題設定の工夫
聞く力、話す力をのばすための単元構成
(2) 相互交流の仕方の工夫
自己の向上と相互理解を深めるための場の設定
(3) 一人一人が主体的に話し、聞くための手だて
「話す」「聞く」ための基礎基本の明確化
発達段階に応じた具体的な手だてと支援
学び合い自己を高めるための自己評価や相互評価
(4) 日常における言語生活での実践
・言語環境の整備(言葉のスケッチ・詩の暗唱・全校発表の場)

6.研究の計画

研究内容 研修会 授業提供・話題
4月 ・今年度の研究の方針 4月中旬 児童活動の計画
・研究の計画・組織 4月下旬 指導案の形式検討
5月 ・各部会の活動計画 5月中旬
6月 ・授業研究会1 5月17日(金) 1年 3年
・授業研究会2
(指導主事要請1)
6月20日(木) 2年 4年 6年
7月 ・研究推進委員会 7月初旬
・1学期の成果と課題 7月下旬
8月 全体研修 夏期休業中 評価規準作成
9月 ・研究推進委員会 9月中旬
・授業研究会3 9月下旬 2年 5年
10月 ・授業研究会4
(指導主事要請2)
10月下旬 1年 3年 5年
11月 ・授業研究会5 11月下旬 4年 6年
12月 ・2学期の成果と課題 12月下旬
1月 ・研究のまとめについて 1月下旬
2月 ・研究推進委員会 2月中旬
・全体研修会 2月下旬 ・本年度のまとめ
・来年度の見通し
3月 ・全体研修会 3月下旬