巣立ちのとき


横山小学校長 友 染 和 子


やよい3月、日差しにも明るさと暖かさが増し、数週間前まで山のように
あった雪も日に日に少なくなってきました。この頃になると、毎年卒業式に
向けて、また、
1年間の締めくくりとしての特有の動きが繰り返されます。

先週の月曜日、東の窓から朝日が差し込む体育館で、6年生が卒業式の
練習に取り組んでいました。最初は卒業することがぴんと来ないらしく
少し照れも見られましたが、回を重ねるうちに姿勢も表情も引き締まって
見えるようになりました。

小学校6年間、楽しかったこと、頑張ったこと、友達と仲良く遊んだこと
などたくさんの思い出を胸に、1294日にわたり通い続けた横山小学校を、
6年生11名が明日巣立ちます。

卒業式も時代と共に少しずつ
変わってきました。しかし、式の
ハイライトはもちろん一人一人
への卒業証書授与です。
また、長年歌われてきた「仰げばとおとし」
や「蛍の光」は小学校では近年あまり
歌われなくなりました。本校では
6年生が「巣立ちの歌」を歌い、
また、在校生から卒業生一人一人に
感謝の言葉が述べられ、メッセージ
がたくさん書かれた色紙と花束とが
手渡されます。この1年間いろんな活動を共に頑張ってきた5年生からの
気持ちが込められた、今までに無い式の流れです。最後にみんなで
「さよなら友よ」の歌を歌って式が閉じられます。       

 

4月からはいよいよ中学生。これまでとは異なる深い学習から、広い
視野に立ってしっかり物ごとを考えられる力と、また、新たな友との
出会いから、友達それぞれの立場を思いやれる心の目とを大きく育てて
ほしいものです。